松竹大船撮影所と共に発展したまち・大船

 田園都市構想がとん挫した大船駅東口一帯、競馬場のあった野っ原に、日本版ハリウッドの夢を抱いて松竹が蒲田から大船に撮影所を移転、松竹大船撮影所を開設したのは昭和11年(1930)1月16日。

 それまでの蒲田撮影所の5倍、10万㎡(約3万坪)の敷地に突然出現したこの撮影所からは、翌12年に「愛染かつら」、 戦後の28年には「君の名は」の大ヒット作品が誕生。日本初のカラー作品「カルメン故郷に帰る」(昭和26年)やいまなお人気の「二十四の瞳」(昭和29年)等々・・・。

 最も多い年で51本の映画が製作され、「晩春」「麦秋」「東京物語」「秋刀魚の味」などの小津安二郎監督作品、山田洋次監督「男はつらいよ」の寅さんシリーズ等々へと続く作品群は“大船調”と呼ばれ、一世を風靡しました。さらに松竹ヌーベルバーグの旗手・大島渚監督の「青春残酷物語」等の話題作もここから。松竹大船撮影所は、まさにキラ星の如く、日本映画史を飾る作品を次々産み出してきたのです。

 この撮影所の隆盛とともに大船の町はみるみる発展。当時のスターたちが大船駅に降り立ち、撮影所に向かう姿、映画監督、助監督、大道具などのスタッフ達が撮影所界隈だけでなく大船のまちを闊歩、正門前にはスターを一目見ようと女子学生がたむろする光景はいつものこと。

 春になると聖地の撮影所が従業員家族だけでなく住民にも開放され、数えきれないほどの満開の桜の下で桜まつりが開かれるなど、大船は名実ともに活気あふれる映画のまちに育っていったのです。

 

 しかし、テレビの出現で映画は斜陽に。昭和43年に大船松竹ボーリング場(昭和50年閉鎖)、昭和56年には松竹ショッピングセンターが完成(三越、イトーヨーカドー出店)、そして平成7年、ついに松竹大船撮影所は幕を降ろし、テーマパーク・鎌倉シネマワールドとなったもののわずか3年で閉鎖となり、鎌倉女子大学に売却され、買物客、学生、イベントに集う人たちが行き交うまちへと大変貌しました。

 

 大船撮影所が消えてすでに20年。いまでは大船が華やかな映画のまちとして栄えたことを知る人も少なくなっています。これではいけないという声は年々高まり、ついに平成26年の第12回大船まつりの行事で、この年創業120周年記念の松竹の協賛も得て、映画仮装パレードが実現、喝采を浴びました。

 そして今年は松竹大船撮影所が開設して80周年。映画のまち・大船の灯を消すなの思いは熱くなるばかり。ついに、市民有志により1月17日「『映画の街おおふな』友の会」が発足。大船に眠る映画関連文化財の発掘や上映会、JR大船駅の発車音をご当地メロディにしようなどの活動が始まりました。

 

 来たる5月15日(日)には第13回大船まつりが開催されます。第2回となる映画仮装パレードも街を練り歩き、映画華やかなりしあの頃の雰囲気を・・・。

 その他、イベント満載、乞うご期待!。5月15日はぜひ家族揃って明るく活気あふれるまち・大船にお出かけください。

                    (吉川 篤利 記)

 

 

 

 

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